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螳螂拳とは

螳螂とは昆虫のカマキリのことで、螳螂門の拳術とはカマキリの動きの霊活さ(動きが活発でスピーディなこと)を取り入れて成立した武術といわれています。両腕を積極的に用い、同時に身体を積極的に移動させて相手の隙を作り出すことを得意とします。

また全身を肘と認識することで、短打(接近戦)技術を得意とする拳法です。大きな蹴り技が少ないので、型を演じる場合のダイナミックさには欠けますが、技法にはスピードがあり、全身を積極的に転換させるその技術には、蹴り技のダイナミックな演武に劣らぬものがあります。

 螳螂拳は代々の先達が当時流行していた技撃技術を積極的に取り入れたともいわれています。確かに近代太極螳螂拳の名人「姜化龍」は他流派の拳法技術を積極的に研究し組み入れ、また六合螳螂拳も「百拳摘要」(多種多様の拳術の長所を採用したという意味)という異名を持っています。

 もっともこうした発展は螳螂拳に限ったことではなく、現代に名を成した先達は、近代において交流と技術研究を積極的に行ってきたことだと思います。

 螳螂拳というとその名称から、身体の小さい細身タイプの達人を思い浮かべるかもしれませんが、山東の人は昔から一般に「山東大漢」と呼ばれるほど、他地域に比べて身体条件に恵まれている人が多かったということですから、ましてや筋骨を鍛練する外功を主とする螳螂拳は、更にその恵まれた体格に磨きをかけることになったのではないかと思います。螳螂拳の歴史や紹介は様々な入門書籍が出ていますから、興味のある方は是非一読をお勧めします。