2013年5月の山東省
震災、政治的なごたごたもあり3年ぶりの山東でしたが、今回は煙台と青島へ行って来ました。目的は崔寿山老師系の螳螂拳の交流と王元亮師父の墓参りですが、滞在中の青島莱陽は5月にしてはあいにくの雨で、墓参りは諦めざるを得ませんでした。
煙台、蓬莱、福山、竜口、海陽、莱陽、霞栖、青島は、螳螂拳の近代の名人を沢山生み出したエリアです。崔家の螳螂拳とは初めての交流ですが、周振東老師のご厚意により大変満足いくものでした。
もともとは螳螂拳に伝わる気功(八段錦など)を学びたいと思って伺ったのですが、周老師も気功はあまり好きではない様子。莱陽三大山のお弟子さんは、皆さん気功があまり好きではない様です。
たった2日の交流であり、周老師には初めてお目にかかる訳ですから、内容は本当に初歩的な事柄でした。しかし海陽楡山村の梁学香老師が、姜化龍老師に伝えた螳螂武術の奥深さを改めて感じました。
海陽に伝わる螳螂拳とはまた違う味わいです。自分なりの発見や納得いく処がたくさんあってすごく面白い。恐らく王元亮師父から教授頂いていた当時、自分が未熟で理解できなかった内容なのだなぁと思います。
周老師から「我々太極螳螂拳は、」という言葉がよく出ていました。崔寿山老師と王玉山師爺は師兄弟です。赫家の太極梅花螳螂拳や范旭東老師の七星螳螂拳とは明らかに違うと言う事でした。
また老前輩の逸話などは大変面白いとおっしゃりながら、いくつか語っていただきました。例えば梁学香先生には「梁鉄錘」のあだ名がありましたが、馬を殴り倒すほどの拳の威力だったそうです。
こう聞くと海陽楡山村を訪ねた旅行を思い出しますが、周老師から教授頂いた現実の螳螂武術でも、突きと身法の使い方は最も重要でした。
煙台も古い街ですが、青島とは発展のスピードが全く違う。青島は街がきれいで、新旧がうまく折り合っています。居心地がよく、今のように大きくなる前から好きな街ですが、地下鉄工事が始まり、近い将来バス交通に鉄道が加わって、更に都市が大きくなるのだと思います。
昨年デモで青島も話題になりましたが、青島市の中心ではなく、海を渡った隣の黄島区という経済特別区での出来事でした。街の中心地は風景こそ変わりつつありますが、3年前のイメージと違いはありません。
香港路から近い港は、北京オリンピックの際きれいに彩られ、夜景がとても綺麗です。夏は避暑の海水浴で混みますから、行くなら春から初夏がお勧めです。
Posted: 5月 26th, 2013 under 訪中レポート.
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