合同練習会
名古屋に集まっての勉強会、合同練習会を、昨年に続き7月14日~15日に開催しました。 今年のテーマは螳螂拳をより理解するための勉強会に加えて、六合棍に触れることでした。
古くから伝わる(老)螳螂拳の六合棍は、先師梁学香老師が福山の于家から得たもので、約300年の歴史があります。名前の通り、一合から六合の六つのパートで構成されています。海陽にはこれをひとつに合わせた棍法が伝わっていると聞きましたが、残念ながら見たことがありません。
今回は時間の関係で、触ることで終わりましたが、S木さんが煙台の李飛林老師から学んだものです。先に剣のある槍とは違う操法に、うまく体がついていきませんが、今後勉強していきたい長兵器の一つです。
螳螂拳は相対的な攻防において、一招式で終わることを善としません。連続した変化に加えて連招帶打と言った攻防一体を旨とします。 今回は各自が鍛錬する得意な招式をさらに広げるヒントや、招架即打の理解を深めるため、「左右二陰陽」などを例に取って説明しました(写真示範:1991年頃の王元亮師父)。
B野さんから腰、胸、頚椎が持つ可動域の話を聞き、螳螂拳が「空身」と言った腰を捻る立ち方を何故大切にするのか、一つの気づきを頂きました。
中国武術は筋肉トレーニングをしないと言うコメントを耳にしますが、山東の伝統武術は決してそんなことはありません。昔の生活スタイルは労働、歩く、馬に乗るなど、大きな力を生む表層筋を最低限鍛えていました。更に武術鍛錬では、筋肉に負荷をかける訓練は積んでいました。
しかし、重視されたのは表層筋に過負荷をかけた西洋的な重い筋肉を作ることではなく、如何に深層筋を鍛えるかということでした。
套路は途切れず全身を強調させて打ち、緊張を解いて柔らかく立ち、意識的に全身を一挙動で動かすなど、中国武術で学ぶ基本功は深層筋を鍛えるヒントと実践であるのだと最近感じています。
深層筋は細かく体を活かし、バランスを取るのにとても大事な役割を果たすと聞いています。骨の内側から内蔵を持ち上げるように体を繋ぎ、まとめるイメージです。
時間や暇を「功夫」と表現します。深層筋を鍛えるポイントは、時間をかけることなのでしょう。
考えを一歩進めて、まとめるヒントにすることができそうです。
「螳螂拳法日日新」、好きな言葉の一つです。
Posted: 8月 4th, 2018 under お知らせ, 分会の話題.
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