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螳螂拳大要

達人への道Ⅱ
月刊 秘伝 2010年 09月号2

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2002年合宿レポート

  今年もまたこの季節がやってきた。
  夏の汗臭さも一段落し、寒稽古と洒落込むにはやや早い、合宿には季節外れのこの時期に、螳螂拳士たちは毎年、こぞってどっかの山奥に集結する。今年は、既にメンバーのほぼ全員が宿の常連となっている奥秩父。「せっかく秩父まで来たんだから温泉いきたーい!」などと西武秩父駅前のバスロータリーで叫びつつ、「今年はどんな合宿になるかな?どんな練習しようかな?」と、心は既に山奥のぼろっちい体育館に飛んでいる不思議な人々、それが日本老螳螂拳研究会のメンバー達である。

 宿のご主人の運転するマイクロバスに迎えられ、一行は山奥の練習場に向う。山道をのんびり辿るバスはなかなか止まらない。人里離れた場所にある会場は、携帯の電波も届かないという関東地方にあるまじき恐ろしい場所である。ちなみに夜は外灯もない。音を上げたものがいても、決して逃げられないのである。それでも遠足に出かけるようにはしゃぎまくる会員の面々、一体何が彼らをそうさせるものやら。
  ようやく到着すると、長旅の疲れを取る間もなく一同、着替えて体育館へ。寒い中、もくもくと練習に備えてストレッチをする孤高の姿たち。中には半袖、半ズボンという信じられない姿の者もいる。この気合の入りよう、日頃の練習風景が目に見えるというものであろう。頃合いを見て、根本先生が立ち上がる。
「ではそろそろ体も温まったかと思いますので、練習に入りたいと思います。今回は自由練習もいいでしょう。それぞれ自分の目的があると思いますので、達成することを考えて三日間頑張りましょう」
  根本先生のご挨拶と共に、いよいよ練習が始まった。
  今回初級班を中心に名古屋分会の大野徹氏による指路拳、小翻車の指導が中心となった。また上級班は摘要拳、八肘拳を行った。
  大野氏は仕事の名目で念願の中国行きを実現、その上中国の王秀遠老師に拝師までしてしまった日本老螳螂拳研究会きっての強者の一人。二年前の10周年記念合宿では、彼の兄弟子に当たる青砥満氏がこの二つの套路の指導にあたったが、今回、大野氏の指導してくれらそれらは、青砥氏の伝えてくれたものとは多少、ところどころで異なる味を持っていた。
「ここの所、青砥さんはこのように教えてくれましたが、私が習ったものはちょっと違っています。青砥さんの時はこのような動き、こういう説明を頂きましたが、私の時はこのような動きでした。これの意味は……」
  形よりも意識に重点を置いた指導を展開する大野氏を、会員達は鋭い眼差しで見つめる。前回習ったものと混同する恐れがあるので、一瞬たりとも気は抜けない。一人で研究や練習をする範囲は限られているが、だからこそ、それぞれの研究の成果を発表しあい、伝え合う事が出来るのがこの合宿の最大のメリットであろう。

 あっという間に時間は過ぎ、食事の時間となった。練習時間は夕食までだが体育館は自由に使用できるため、食後も三々五々と会員が集まり、吐く息の白くなっていく中、空気の次第に鋭くなっていく中、それぞれの練習を行っていた。それぞれの目的を達成――根本先生の言葉が活きる。
「こんなに寒いんだから、もうそろそろ止しなさい。合宿が終わったらまた仕事に戻るんだし、風邪を引いたら困るだろう」
  すっかり冷えてしんと静まり返った夜更けに、先生がそう声を掛けるまで、有志たちの自由練習は続けられた。
  練習ばかりではない。毎年恒例の夜更けまで続く飲み会も、一年に一度しか逢えない全国各地の仲間たちとの貴重な懇親会である。冗談交じりにお互いの近況報告や仕事の愚痴などを交わしながら、こんな時にまで、武術談義に花が咲く。
「何故武術をやるのか、と言われたら……?」
「うーん、自分が強くなっていく事に充実や快感を覚えるからかな」
「それって結局は自己満足だよね。でも、ここまで徹底して自己満足を追求できるものって、他にあるかな?」
  この仲間たちといると、当たり前と言えば当たり前であるが、自然に話しは武術に飛んでしまう。それがまた、面白くて仕方がないのだからやはり妙な集団である。
  そんなふうにして今年もまた、過ぎていく時間を一瞬たりとも無駄にすまいとばかりに、身も心も練習三昧の三日間を、会員たちは送ったのであった。真剣な眼差しにもふとこぼれる笑顔にも、武術が好き、螳螂拳が好き、との純粋な思いが漲っていた。
  日本一素敵な螳螂拳馬鹿どもの集まり。私はこの会をこう呼びたい。

市川分会 飯塚

2001年合宿レポート

 海沿いの路を抜けると、そこに現れるのは急な山道である。無論アスファルトによる舗装などされていない。登っても登っても目的地にはなかなか到達せず、呼吸ばかりが荒くなる。足の筋肉は早くも張り始め、殆ど「ファイトぉ~いっぱあ~つ!」の世界。そんな豊かな自然で日常から断絶された世界が、今年度の合宿の舞台となった。
場所は伊豆・下田。季節はそろそろ冬の寒さが忍び寄ってくる11月下旬の3連休。しかし幸い、3日間とも温暖な好天に恵まれ、「皆さんの日頃の行いがよろしいんでしょうねえ」などという宿のオバチャンのお世辞だか皮肉だかよくわからない言葉を背に、参加者たちは一路体育館へ向かう。
そして突然現れたこの「ウォーミングアップにはちょうどいい」(宿のオバチャン・談)山道に面食らうという事態に遭遇したのである。某会員が「トトロに会えそう……」と形容したこの山道は、当然ながら三日間の間、我々参加者を練習以上に疲れさせてくれたのは紛れもない事実である。そして「この路を毎日辿っていればいい練習になるよね。俺、来年もここがいいと思うなあ」などとうそぶいていた奇特な会員が若干名いたことも忘れる事は出来ない。勘弁してくださいよ……。

 さて、今回の合宿のメインは「蟷螂拳対練」である。当会きっての精鋭である市川分会・青砥満、名古屋分会・大野徹両氏が、はるばる中国まで赴いて、作者である王秀遠先生から直々に伝授されてきたものであり、せっかく中国まで出向いて学んできたのだから他の会員たちにも伝えてもらいたいと言う、根本先生をはじめとする熱心な会員たちの強い要望によって、ここで晴れて指導されることが実現した。ということはつまり、日本初上陸であろう。それだけに会員たちの期待は高く、たった今済ませたばかり筈のウォーミングアップにも熱が入る。
  頃合いを見て、青砥・大野両氏が進み出る。
「対練ですので、皆さん二人組みを作り、どちらがどちらのパートをやるか決めてください。……よろしいですか?では見本を見せますので、取りあえずそれを真似て形を覚えてください。各技の用法や質問の受付などの細かい指導はその後にします」
起式を取る青砥・大野両氏。一斉に真似る参加者たち。どの瞳も真剣に、食い入るように二人を見詰めている。何度か見本を繰り返して真似た後、各ペアごとに自分たちで練習し、その間を青砥・大野両氏が回って、個人ごとに指導をして回る。形だけでもさっさと覚えてしまったものは、隣のペアと人を取り替えたり、お互いの役割を交代したり、或いは套路の中で気になる動きをピックアップして各自研究してみたりなど、指導者のふたりが回ってくるまでの間も自由研究に余念がない。回ってくるのを待ちきれずに遠くから質問の声をかける者もおり、終始大忙しの両氏であった。蟷螂拳をこよなく愛する会員たちにとって、煩瑣な日常を忘れて思う存分練習に没頭することの許される、一年にたった一度の貴重な三日間というこの時間。一瞬たりとも無駄にすまいという気迫が、見事に世間から隔離された陸の孤島のようなこの体育館に満ち満ちていた。

 そうかと思えば、練習終了後の夜は当然、宴会になる。一年ぶりに出会う仲間たちとの楽しい交流会だが、お互いの近況などを話しあっていたのが、気づけばいつのまにか武術談義に花が咲いている。つくづく、筋金入りの蟷螂拳士たちである。
一つのことに夢中になればなるほど、時間は速やかに過ぎ去ってしまう。合宿中の限られた時間は、今年も瞬く間に終わってしまった。しかしこの極めて短く感じられる特別な三日間のために、彼らは毎年それぞれの都合をつけて、全国各地からはるばる遠方へ足を伸ばすのだ。ひとえに蟷螂拳を愛するが故に。全国の同じ仲間たちの変わらぬ笑顔とその成長ぶりを目の当たりにしたいがために。そして研究熱心な仲間たちとの交流を通してみずからの蟷螂拳技術や知識、見解を少しでも高めるために。年に一度の合同合宿は、会員一人一人の蟷螂拳にかけるこの熱意によって成り立っているのである。

市川分会 飯塚

螳螂拳散打18法

 

 

◎「中華武林」に表題の内容が記事となっていましたので、今後皆さんの研究材料になればと思い、編集してみました。  内容は以前曲志君老師が発表された套路の応用版の様な気がします。とすれば、赫家の太極梅花螳螂拳のではないでしょうか。

◎練習時は、打撃にとらわれず、換手、漏手などの手の変化に意を置くと共に、受け手との間合い、呼吸、変化などを感じて練習するのがベストです。

慣れてきたら防具を付けて、実際に当ててみると良いと思います。(打つのはダメです)当てるときも、防具着用とは言えども、寸止めのような気持ちで軽く当てるよう心がけてください。こうした対練を繰り返すことで、学んでいる套路の応用や変化が分かってくると思います。

 

 

◎螳螂拳のスピードと連続変化(一手化五手)を勉強しましょう。

◎でも招式名の4文字漢字はやっぱりいいですよね。

 

1. 螳螂出洞
(帯を甲、帯無しを乙として説明します)

1.お互いに対峙して立つ。

2.①乙は左足で猛然と甲の腹または股間を蹴る。 ②甲は右足の膝を緩めて体左にややねじって、右手で乙の蹴り足の足首を引っ掛けるように下へ払う。

3.甲は蹴りを受けながら左足を前へ進めて、左拳を振り出すようにして乙の顔を打つ。.仮に乙が蹴り足下ろし、身を引いて左の突きをよけたら、甲は更に左足を進めて距離を詰め、右拳で乙の腹部を打つ。

4.突きに連続して体を左へ開いて、右横蹴りで乙の顔、胸、のど等を蹴る。

要点
この連続技は、3拳1腿の打法の一つで、現代の試合でも活用される。この連続技の中では、守りから攻撃に移る動きは、手足を緊密に配合し、途切れることなく、相手に攻撃する時間を与えないように心がける。

 

2. 螳螂尋路

1.お互いに対峙して立つ。

2.甲は右足を大きく踏み出し、右螳螂手を掌に変えて乙の眼を突く。仮に乙が滑歩を用いて後ろへ下がり、右の内受けでこれを避けたら、甲は滑歩を用いて距離を詰め、右手を滑らせてそのまま乙の腹を打つ。

3.乙が右足を下げながら、左掌で突きを外に払ったら、甲は左足を一歩前に踏み出しながら左掌背面で乙の顔を打つ。

4.顔を打った後、乙が反撃してこない、または左掌打を避けないようであれば、右足で乙の胸を蹴り込む。

要点
この連続技は、手足を組み合わせた攻撃方法の一つである。散打において、前半2式は虚招で、相手の受けを誘い、その後二つの技で相手が防ぎきれないような攻撃につなげる。ポイントはスピードで、一旦自分が攻撃を始めたら、相手はただ防戦一方になるようにし、少しも反撃の機会を与えてはならない。仮に3、4つの連続攻撃が避けられても、少しも停止することなく、更にスピードを加えた攻撃を行なうのである。

 

3. 螳螂僕食

1.お互いに対峙して立つ。

2.甲は、右足を一歩前に進めながら、激しく乙の顔面を打つ。

3.もし乙が、右外受けでこの突きを受けたら、甲はその腕を取り、自分のほうへ引きながら左足を乙の踵に向けて出しその右足を拘束し、左拳で乙の顔を打つ。

4.乙がその左拳を受けたら、甲は左腕で乙の右腕を下へ制すると同時に、体を振って、右拳を下からアッパー気味に乙の胸に打ち上げる。

5.間をおかず、左拳で乙の胸の中心(?中穴)を打つ。

要点
この技は七星打法である。攻めても守っても相手に受けられたら、すぐに相手の腕を取るように変化して、七星歩で相手の踵を拘束する。拳で相手を打つときは、腕を震わせて短く打つ。この抖弾勁は、螳螂拳の大きな特徴である。相手が打ち負かされるまで、拳を連続して出すのである。

 

4.螳螂登枝

1.お互いに対峙して立つ。

2.右足を大きく進めながら、右拳で乙の腹部を打つ。

3.もし乙が足を引いて、右手で甲の右拳を下に払ったら、甲は左足で乙の腹部を蹴る。

4.乙が体を縮めてこれを避けたら、甲は蹴り足を下ろしながら、左掌根で乙の頭部を振り打つ。

5.動作を停止せず、素早く右足を進めて左に体をまわしながら、左盤肘で乙のあごの付け根、または顔を打つ。

要点
この技の動作は一気呵成に連関させなければならない。突き、蹴り、掌打、盤肘を緊密に連関させながら、その間に圏錘や挿錘を加えることで、相手を撹乱することが出来る。全力で上下、左右の攻撃を組み合わせるのは、螳螂拳の最も重要な「攻撃は単発で終わらせない(手不単行)」ことであり、いわゆる機関銃のように、一度拳を発したら4、5発の組み合わせとさせるのである。

 

5.螳螂?打

1.お互いに対峙して立つ。

2.甲は、前足を滑歩で進めて乙との距離を詰め、右鎖口錘で乙の顔を打つ。

3.もし乙がこれを右の内受けで避けたら、すぐに左掌を胸前から振り出して乙の顔を打つ。

4.乙が左腕でこれを下から受けたら、甲は右足を、乙の腹へ蹴り込む。

5.もし乙が後へ体を引き、甲の右足を狙って膝を上げたら、甲は動作を止めずに、足を前に踏み出して、右手で乙の 顎を突く。

要点
この技も連続攻撃である。初めの鎖口錘は、受けを誘う技であり、もし、経験のない相手であれば、この一撃だけで人中穴に打撃を受け、気を失わせることができる。もし相手がこの突きを受けることが出来ても、劈掌、前蹴り、突きの連続攻撃で何もできないまま打ち倒されるのである。用いるときは、霊活にして、隙を伺うのである。

 

6.螳螂穿林

1.お互いに対峙して立つ。

2.乙が飛び込みながら甲の膝めがけて低い横蹴りを放った時、甲は右足に重心を移して、左膝を上げる。

3.蹴りを避けた後、そのまま左足を乙の足の間に進め、膝を緩めて小登山式となる。左手は勾手として、相手の 顔を牽制しながら、右手も同様に勾手で相手の股間を打ち上げる。

4.乙の反応を待たずにすぐに、右手を翻して乙の股間を続けて攻撃する。

5.乙が未だ倒れないときは、右足を進めて七星歩となりながら、乙の右足を拘束しながら、右拳で乙の喉を、はじくように打つ。

要点
この技は上取下打の法であり、相手の股間への攻撃を、勾手から挿手に変化させて繰り返し、相手の戦闘能力を失わせた上で、喉へのとどめの一撃を加える。特に注意しなければならないのは、隙の出来た相手の下半身へ攻撃する際に、フェイントを用いて相手の注意を引いてから、初めて打ち込むべきである。